第51回 G7の裏番組で中央アジアサミットを開催したものの、CCPの考える世界秩序とはこんなものなのか。
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第51回 CCPのプロパガンダ機関環球時報社説はG7と同じ日程に中国は中央アジア6カ国を招き西安で「サミット」を開催し、多国間協力協調のモデルはこちらだ。一方でG7は邪悪で人類の未来に悪影響を与える存在、議長国の日本②責任がある。
ご注意 この記事は環球時報英語版社説の翻訳です。当ブログの意見ではありません。なお、とくに悪意を感じる表現には当方で色をつけています。
真の多国間主義とは何か、疑似多国間主義とはなんだろう。木曜日の中国・西安と金曜日の日本・広島がサンプルだ。2都市でそれぞれ開催された中国・中央アジアサミットとG7サミットは、鮮やかで正確な表現と図解だ。国際社会は、そのコントラストをはっきり見ている。
中国と中央アジア5カ国の首脳は、古代シルクロードの東の起点西安で会談中だ。その深い意味は、時間、空間、国境を超越する。6カ国は貿易を行い、外交で友好的に交流し、文化では互いに学び合う。このような開放、寛容、相互尊重、平等、互恵のコミュニケーションは、古代のシルクロードから今日の「一帯一路」へ続く強い活力とカリスマ性のあらわれだ。
これこそ真の多国間主義であり、世界に深く根付き人気を博している。協力して課題に取り組み、協議して万人に重要な問題に取り組み、分裂ではなく団結、対立ではなく協力を追求を約束する。中国・中央アジアサミットは、真の多国間主義を具体的に実践する。中国と中央アジア諸国の関係発展を促進するだけでなく、一部の人々が意図的に水を濁している複雑かつ乱れた国際情勢に、清流を注入するものでもある。数千年の歴史を持つ古都・西安が新たな表情を見せることになった。
対照的に広島でのG7サミットは、擬似多国間主義、あるいは擬似多国間主義の定義そのものだ。それは、地政学的な拮抗と対立を引き起こす排他的かつ閉鎖的な徒党を組む姿だ。G7サミット開催前から、ネガティブ情報が次々と発表されている。ロシアとウクライナの対立に拍車をかけるだけでなく、中国を標的にし、封じ込めを強化するグループ形成に関心を寄せてきた。核汚染された廃液を太平洋に投棄することに固執する日本は国際社会の憤りを買いG7の輪番議長国として今年のG7を地政学的な排水口に変えてしまった。
「真実」と「虚偽」が激しくぶつかり合うのは必至である。たとえ 「真 」が 「偽 」を気にしなくても、「偽 」は 「真 」を中傷し他人を欺こうとする。これが、一部の欧米メディアと世論が、中国・中央アジアサミットへ集中的な攻撃と挑発を行う根本的な理由だ。すべての攻撃の背後には、彼らの暗躍がある。
米国の覇権主義的思考は、非西欧諸国に多岐にわたる選択を課し、多様な世界を同盟国、地政学的手先、地政学的敵対国、あるいは敵に分け、それぞれ別扱いしている。G7諸国は同盟国、中央アジア諸国は手先、中国は敵対国というわけだ。ワシントンの目には、これが明確に見える。しかし、駒と見なされている国に対する甚だしい無礼と、敵と見なされている国に対する大きな悪意には決して気づかない。同盟国であっても、米国の意のままに脅迫できるいじめの対象であることが多い。また、自分たちの行動が人類全体の利益に重大な損害を与えていることも無視している。
西安で中国や中央アジア諸国が注入したマルチラテラリズムの清流と、広島でG7が排出する地政学的汚水との対照は明らかでだ。一方では相互尊重と平等に基づき双方が利益を得ることで運命を共有し、他方では 「一人は他より優れている」という帝国的傲慢と 「ワシントン至上主義」という利益体制がある。具体的な行動としては、一方では「発展第一」を掲げ、発展と繁栄に有益なら何でも推進する、本来はオープンでインクルーシブなものであり、他方では対立と破壊に満ちた閉鎖的で狭量な徒党政治が表れている。
一方では広範な協議と共同貢献があり、他方では駆け引きの「統一姿勢」がある。2つの首脳会談は、今日の世界における全く異なる2つの対処法を鮮明に映し出している。ワシントンがG7サミットについて語るとき、明確な目標、つまり中国との対峙を念頭に置いていると考えられる。これに対して中国は、中央アジアとの協力は第三者を狙ったものではなく、また他の機構と競合するつもりもないと明言している。中国は、地域の安定と発展に真に有益であり、地域の共同繁栄に資するいかなる措置も支持する。2つの異なる考え方、視点、パターンは、明らかに区別できるものだ。
発展の面では、「一帯一路」構想は沿線諸国に発展の機会を多くもたらしてきた。西安サミットへの中央アジア5カ国の参加は、最も説得力のある例だ。安全保障の面では、共通、包括、協力、持続可能な安全保障というコンセプトがますます浸透してきた。中東では和解の波が促進され、今後、より多くの場所で実を結ぶことが期待できる。一方、ワシントンも冷戦終結後、外交に多くのコストを投じた。しかし、どこに焦点を当てても対立と混乱が生じているのが実情である。イラク戦争、シリア戦争、「アラブの春」からロシア・ウクライナ紛争まで、その背後に米国や欧米の影がないものはない。
その意味で、中国・中央アジアサミットをG7サミットと比較する欧米のメディアもあるが、それは良いことだ。人類の正しい道は何か、国民が何を支持し、人類の未来はどうなっていくのかを、世界に知らしめることができる。■
By Global Times
Published: May 18, 2023 11:43 PM
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