第80回 中共は新年を迎え、このような価値観で物事を見ている。そこには現実を直視する勇気はないようだ。
中共のプロパガンダ紙環球時報英語版の社説をご紹介しています。2024年の展望としてどういう精神構造でこういう能天気な論調が出てくるのか精神構造を疑いたくなりますが、中共はこういう見方をしているのです。足元で不安と混乱が高まっているのにもかかわらず。2025年を迎える時点でこの社説をもう一度読み返し、はたして中共の思惑通りの展開になったのか検証してみたいですね。 ご注意 以下の記事は環球時報英語版の社説を翻訳したものであり、当ブログの主張や意見ではありません。文中の太字は当ブログによるものであります。 中国は自信と力で2024年に踏み出す グローバル・タイムズ社説 グローバル・タイムズ 掲載 12月 29, 2023 01:35 AM 2 024年の幕開けが待ち遠しい。一方、2023年は間もなく終わりを迎え、その浮き沈みは私たちを様々な感情で満たした。長引くロシア・ウクライナ紛争からパレスチナ・イスラエル紛争の新たなラウンドへ、BRICSの歴史的な拡大から国際政治における「グローバル・サウス」の概念の力強い台頭、ChatGPTに代表される世界的なAIの波からCOP28での "化石燃料からの脱却 "という歴史的な合意へ。 2024年は "平凡な年 "にはならないと予想される。不完全な統計だが、2024年に世界76の国と地域で総選挙が実施され、100以上の選挙戦が行われ、世界人口の半分以上をカバーすることになる。これは、より多くの不確実性、さらには予期せぬ紛争や不安の可能性を意味するかもしれない。同時に、ロシア・ウクライナ紛争とパレスチナ・イスラエル紛争が来年中に終結できるかは未知数であり、地理的経済的分断のリスク、「デカップリング」と「脱リスク」は世界経済の回復プロセスにさらなる不確実性をもたらすだろう。 しかし、変化と混乱に満ちた2023年であろうと、さらに不安定な年になるかもしれない2024年であろうと、変化と不確実性の背後に歴史の方向性の基本的な脈絡のいくつかを見ることはできる。国際情勢の大調整はまだ進行中であり、大国間ゲームの激しさは増すだろうが、国際情勢が全般的に多極化に向かう傾向は、この1年で弱まるどころか強まり、推進力は弱まるどころか増している。一部国は貿易制限措置を強化し、経済のグローバル化は汎政治化、汎安全保...