第39回 CSIS米中戦シミュレーション結果を受け入れられない中共は逆ギレする

 第39回

CSISシミュレーションの結果を受け入れられず、挙句の果てに軍産複合体まで引き合いに出しているのはさすがに中共にも結果がショックだったことの裏返しでしょうか。

 

ご注意 以下は環球時報の主張であり、当ブログの意見ではありません。

 

 

 

メリカの軍産複合体は、長い間、戦争の恐怖を煽り、あるいは現実の戦争を煽り、武器販売に執着してきた。

 ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)は月曜日、中国大陸が台湾島への全面的な攻撃を開始した想定での戦争ゲーム・シミュレーション結果を発表した。アメリカとその同盟国にとって「ピュロスの勝利」 "pyrrhic victory" *となり、中国の人民解放軍(PLA)は「ボロボロ」になるとのことだ。

 *「損害が大きく、得るものが少ない勝利」、つまり「割に合わない」という意味の慣用句である。 古代ギリシアのエペイロス王で、戦術の天才と謳われたピュロスの故事に由来する。

 

 専門家は、CSISのシミュレーションの結果は、戦場で実際に起こりうる事態を反映していないとGlobal Timesに語った。中国社会科学院アメリカ研究所で副所長兼上級研究員の袁正は、今回の戦争ゲームは主観的な判断と要素に満ちていると考えている。一国の軍事力や戦闘指揮はダイナミックに変化するもので、シミュレーション予測はそもそも困難だとする。

 中国の軍事専門家でテレビ解説者の宋中平は、今回の戦争ゲームの結果は、日米の軍事力と防衛協力の決意を過大評価し、中国共産党の総合戦闘力を過小評価した重大な誤判断であると指摘する。米海軍と空軍は遠洋で優位に立つことができるものの、中国近海では強みを発揮するのは困難であり、中国大陸で中国空軍に対して完全な軍事的優位性を築くことについては言うまでもない。米国は、不可能な任務を遂行するため、米国民の税金を浪費することになる。

 宋は、CSISの戦争シミュレーションは非常に挑発的で、「中国の軍事的脅威」説を誇張する米国の政治的姿勢に資するものと考えている。その目的は、米軍と軍産複合体への財政支援を強化し、中国共産党に対して総合的かつ非対称な軍事的優位を築くことにある。

 とはいえ、米軍と軍需産業で構成する米国の戦争マシーンは、このシミュレーション結果を利用し、自らの利益を追求する可能性が高い。より高度な武器や装備を開発するため、また、PLAへの対抗能力を強化するために同盟国を武装させるために、議会からより多くの軍事費を要求している。

 米国の軍産複合体は、台湾海峡の緊張が激化するのを喜ぶだろう。同地域で軍事衝突が発生するか、またはその可能性がある場合、ワシントンは台湾地域当局に米国製武器や装備を大量に購入するように説得するのは確実だ。同時に、米国は「中国の脅威」を誇張することで、アジア太平洋地域各国に不必要な恐怖心を与え、その結果、米国との防衛協力が強化される可能性が高い。これらの国や地域をより強固に結びつけ、恐怖を煽って利益を得ることは、米国、特にその戦争マシンにとって大きな意味を持つだろう。

 米国は、台湾海峡の状況を混乱させ、問題を引き起こしている。台湾防衛を支援するため準備を進めている。ワシントンが台湾軍の自衛能力を強化する中で、第一列島線と第二列島線双方の前方基地を強化し、統合能力を高めている、と専門家は指摘する。

 中国は、台湾問題を解決する上で、海峡両岸の平和的統一を優先している。しかし、いかなる状況下でも国家主権と領土保全の意志と決意を堅持する。

 ワシントンがいかに「中国軍事脅威論」を誇張し、北京の軍事力を軽視しても、中国は軍事強化の戦略を堅持し、軍事機械化、情報化、知能化の融合を向上させる必要がある。同時に、大陸も海峡での軍事闘争を正常化し、的を射た形で準備する必要がある。最終的に、米国は十分に準備された中国大陸に対処しなければならず、予想される「ピュロスの勝利」が「ワーテルロー」になる可能性さえあるのだ。■

 

CSIS war game stirs up tension, helps US war machine seek more funding - Global Times

OPINION / OBSERVER

By Global Times

Published: Jan 11, 2023 12:08 AM

Comments

Popular posts from this blog

第66回 経済の先行きに不安が広がる中必死に経済崩壊論を否定する中共だが、民間による経済発展を抑え込むしかできないので結局何も対応できず、中国経済には破局がやってくる

第67回 福島「汚染水」放出問題に対する中共の考え方は予想通りだが、あらためて世界で孤立するのも無理はないと示すもの。要は科学は関係なく、日本を今後数十年いびり倒すことにあるのか。

第80回 中共は新年を迎え、このような価値観で物事を見ている。そこには現実を直視する勇気はないようだ。