第52回 シャングリラ対話への国防相参加は中国の誠意の現れ。見せかけだけの米国との交流は拒否する。シャングリラ対話は中国が主導してこそ効果を発揮できると考えるCCP。
米軍が本当に意思疎通したいなら、中国国防相の演説に耳を傾けろ: 環球時報社説
第52回 米国防長官との会談を拒否したのは「みせかけの」交流には意味がないからと強弁するCCPの考え方。あくまでも地域の安全保障体制の構築に米国の影響を排除して、自分たちに都合のよい結果を作りたいと考える。
ご注意 以下はCCPの子飼の環球時報英語版の社説を翻訳したものであり、当ブログの主張意見ではありません。
第20回シャングリラ対話は、6月2日金曜日から日曜日までシンガポールで開催される。報道によれば、中国と米国の国防長官を含む49の国と地域から600人近い代表が出席する。▼進行中のロシア・ウクライナ紛争やアジア太平洋地域の複雑な情勢を背景に、9.11テロ以降、アジア太平洋地域に設けられた多国間安全保障協力メカニズムとしてのシャングリラ対話の重要性は常に指摘されており、関係者の大きな関心を集めている。▼シャングリラ対話が無意味な攻撃や争いの場ではなく、違いを埋め、相互信頼を高め、地域の安全保障環境の改善を純粋に促進する役割を真に果たすことができるよう、本紙も期待する。▼ヨーロッパは危機と分裂に深く陥っており、アジア太平洋地域もより困難な安全保障状況、さらには混乱と戦争という大きなリスクに直面している。▼より建設的で前向きな声が聞かれることをシャングリラ対話に期待したい。▼中国国防相の出席は、中国の立場を代弁し、大国としての責任を示すためだ。▼率直に言って、シャングリラ対話の成果と有効性は、米国が会議中にどのような行動をとるかで大きく左右される。▼これまでの対話を見れば、いつも米国がシャングリラ対話の主役で、流れを作ろうとしてきたことがわかる。▼米国は、ライバルや敵視する国々を非難し中傷しながら、非常に破壊的な性質が証明ずみの安全保障戦略を独自に推進している。▼近年は、中国が主なターゲットだ。▼そのため、シャングリラ対話は常に緊張を高め、中国社会には "裏切り者の罠 "とさえ映るようになった。▼しかし、シャングリラ対話でアメリカはますます無力になり、支持よりも疑念を集めている。▼その根本的な理由は、米国の提案や行動が国際社会で不評を買い、賛同より懸念を抱かせるようになっているからだ。▼シャングリラ対話では、途上国の代表多数が、米国や欧米と大きく異なる立場を表明している。▼これは米国との対立ではなく、多国間主義の潮流からの自然な結果だ。▼シャングリラ対話の声がもっと多様になり、米欧の領域から包括的な多国間安全保障フォーラムへ変化すれば、その価値は著しく高まる。▼しかし、米国がこの流れに乗りたくないのは明らかだ。▼本紙は、ロイド・オースティン国防長官がシャングリラ対話で、決まり文句を繰り返し、他人のせいにしたり、責任を回避することだけに集中しないよう強く求める。▼代わりに、アジア太平洋地域の様々な深刻な安全保障問題に対して、新しいアイデアや視点、解決策を提示すべきだ。▼つまり、シャングリラ対話の場で徒党を組んだり、派閥や分断を作ったるのではなく、地域の開放性、包摂性、平和、安定を促進する前向きな姿勢と誠意を示すべきだ。▼アメリカの本音は誰もが知っている。▼中国が米国との国防相会談を拒否したことを米国が問題四している▼中国は何度も断った理由を強調しているのに、アメリカは意図的に騒いでいる。▼中国は見せかけの交流はしたくないし、制裁や挑発のもとで誠意のない強圧的な交流も受け入れない。▼米国が中国の見解を本当に知りたいのなら、シャングリラ対話での李香福国務委員兼国防相Chinese State Councilor and Defense Minister Li Shangfuの演説をよく聞き、その内容を心に留めておくべきだ。▼李国防相のスピーチがオースチン長官のスピーチより本質的な内容を含んでいることは間違いない。▼シャングリラ対話の前日、李はシンガポールに到着し、シンガポールのン・エンヘン国防相と会談した。▼両者は、安全な防衛電話回線の構築に関する覚書の調印に立ち会った。▼こうしたコミュニケーション、対話、相互信頼こそ、中国がシャングリラ対話に参加する本来の目的であり、アジア太平洋地域の大多数の参加国の目的でもある。▼李は「中国の新たな安全保障構想」について演説するが、そこには中国の誠実さ、好意、責任感が感じられるはずだ。▼中国は、対立より対話、同盟よりパートナーシップ、ゼロサムよりウィンウィンを特徴とする新しい安全保障の道を提唱し、米国から前向きな反応を得ることを期待している。▼シャングリラ対話に中国国防相が出席したこと自体、PLAが外部にオープンな態度をとっていることの反映だ。▼米軍が平和への誠意と好意を示すのならば、PLAはすべての平和友好勢力と交流し、米国、米軍含め多様な国と軍事協力を深め、地域と世界の平和と安定に大きく貢献することを望んでいる。▼シャングリラ対話は実はチャンスなのだ。■
By Global Times
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