日本が持ち込んだ「アジア版NATO」構想にASEAN各国が冷たい反応を示したことに安堵し、逆に空威張りをつよめる中共
第108回 石破首相のアジア版NATO構想がASEAN諸国から支持されなかったことに安堵する中共はそもそもこの構想がどうして出てきたかをわかっているはずだが、西側の抑止構想は東南アジアには通用しないと豪語する。はたしてアジア版NATOという構想そのものに欠陥があったのか、それともASEAN加盟国の意識がそこまで進展していなかったのか、構想はこれで封印されてしまうのでしょうか。失敗を恐れていては先に進めません。今回の打診が「勇み足」だったかは別として、日本から安全保障に関して政策構想が発信されたのは久しぶりのことで、中共としても警戒していたはずです。日本国の外交は次の手を早急に打たねばなりませんね。 ご注意 以下は中共のプロパガンダ機関環球時報英語版の社説を翻訳したものであり、当ブログの意見や評価ではありません ASEANにおける「アジア版NATO」構想の失敗が示すもの:環球時報社説 第44回と第45回のASEAN首脳会議と東アジア協力に関する首脳会議が今週開催され、ASEAN10カ国と中国、日本、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド、ロシア、アメリカの首脳や代表がラオスの首都ビエンチャンに集結した。 木曜日に開催された第27回中国・ASEAN首脳会議において、中国とASEAN諸国の首脳は、中国・ASEAN自由貿易圏(FTA)バージョン3.0のアップグレード交渉の実質的な妥結を発表した。 この重要な成果は、東アジアの経済統合を主導する中国とASEANの共同努力を意味し、多国間主義と自由貿易に対する双方の強い支持を示すものである。 また、安定、協力、発展の追求が、この地域の揺るぎない主流であることも再確認された。 注目すべきは、ASEAN首脳会議に先立ち、アメリカや日本といった国々の高官が、対立や地政学的対立を会議に持ち込むことをほのめかしていたことだ。しかし、この意図は明確な抵抗にさらされた。 特に、日本の石破茂新首相が提案したいわゆるアジア版NATOの構想は、この地域で強い反発に直面した。 マレーシアのモハマド・ハサン外相は「ASEANにNATOは必要ない」と露骨に言い放ち、インドネシア最大の英字紙『ジャカルタ・ポスト』は、「アジア版NATO」は中国に対抗するための結束であり、10カ国からなるASEANにとって「非常